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【条文サンプル掲載】契約書のバックデートは必要?バックデートせずに契約の開始日を遡及させる方法を解説

【条文サンプル掲載】契約書のバックデートは必要?バックデートせずに契約の開始日を遡及させる方法を解説
目次

1 契約書のバックデート

契約書のバックデートとは、契約書の作成日を記載する箇所に過去の日付を記載して、あたかもその日にその契約書が作成されたかのような外観を創出する行為をいいます。

バックデートが行われる理由は様々ですが、例えば下記のようなケースがあります。

  • 契約書を作成している間に取引が先行してしまったケース
  • 意図的に収益の帰属する期間を変更するケース

契約書を作成している間に取引が先行してしまうことは、特にリーガルのリソースが潤沢ではないスタートアップやベンチャーにおいては比較的よく発生する事象です。実際に契約当事者間でトラブルが発生しなければ実害は生じないものであることから、一定程度はやむを得ないものといえます。

一方で、意図的に収益の帰属期間を操作することは脱税になり得るため絶対に行ってはなりません。

バックデートを安易に行わないように気を付けましょう。

2 バックデートの回避方法

では、取引が先行してしまい契約書の作成が遅れてしまったような場合にはどのように対応すれば良いのでしょうか。

このような場合には、契約の効力発生日を実態に合った日付とし、その日まで契約の効力を遡及させるようにしましょう。

具体的には下記のような条文によって、契約の効力発生日を遡及させることが可能となります。

「本契約は、本書末尾記載の日付に関わらず、●年●月●日に遡ってその効力を有するものとする」

「本契約の有効期間は、本書末尾記載の日付に関わらず、●年●月●日から●年間とする」

3 最後に

契約書のバックデートを行った場合には、契約書の開始日に疑義が生じる(=契約の有効期間に疑義が生じずる)、契約書の作成経緯を知らない者が見た際に適正な手続きを経た契約ではないような誤解を生じさせ得る等の問題が発生します。

バックデートを常用している企業においては、改めて運用を見直すようにされてください。

TECH GOAT PARTNERS法律事務所では、契約書・合意書・覚書の作成のご依頼を承っております。バックデート等のやや特殊な事情がある場合には、その事情を考慮した上で、適切な契約書案をご提示するように善処しています。まずは、こちらからお気軽にご相談ください。